急がば回れの意味と使い方を例文でやさしく解説|遠回りを選ぶ理由から由来・類語との違いまで、学校や仕事で自然に伝わる言葉の使い分け

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早く終わらせたい。なのに、「急がば回れ」と言われる。

急いでいるんですけど。回ったら、もっと時間がかかりませんか。

そう感じたら、このことわざの大事なところまで、あと一歩です。

「急がば回れ」は、急ぐときほど、危うい近道より確実に進める方法を選ぼう、という意味。のんびりするすすめではありません。

早く終えたい気持ちは、そのままでいい。変えるのは、進み方です。

たとえば、印刷物をすぐ百枚出すか、先に一枚だけ出して仕上がりを見るか。後者はひと手間増えますが、印刷し直しを避けるための一手です。

このように、少し手間をかける理由まで見えると、「回れ」の意味がすっと入ってきます。

ここでは、読み方と由来を押さえたうえで、学校や仕事での例文、似たことわざとの違いを紹介します。会話や場面は説明用に作った例です。誰かの実際の失敗談ではありません。

目次

急がば回れの意味は、急ぐときこそ確実な方法を選ぶこと

読み方は「いそがばまわれ」です。速そうに見える方法と、目的まで着実に進める方法を比べると、この言葉が使いやすくなります。

漢字ペディアの説明では、急ぐ場面で、危険を伴う近道や安易なやり方より、安全な道や方法を選ぶという意味を示しています。

つまり、どんな遠回りでもよいわけではないんです。

宿題を早く終わらせたいから、先に机の周りを全部模様替えする。これはずいぶん壮大な遠回りですが、宿題の解き方が分からない問題は残ったまま。

一方、解き方を忘れた計算なら、教科書の例題を一つ読み返してから取り組む。こちらは、つまずいた原因に近づいています。

遠回りに見える一手が、何を助けるのか。そこがポイント。

「時間をかけたから立派」「苦労したから正しい」と、手間そのものをほめる言葉にしてしまうと、意味がずれます。目的へ進むために、確実なやり方を選ぶという関係を残しましょう。

たとえば「急がば回れで、まず説明書を読もう」だけでも通じます。さらに「部品の向きを間違えて組み直すのを防ぐため」と続けると、なぜ読むのかが具体的になりますね。

もう一つ、近道がいつも悪いと決めているわけでもありません。手順を理解したうえで作業を効率よく進めることと、必要な準備を省いて当てずっぽうで進むことは分けて考えます。

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覚えるときは「ゆっくりやる」だけで終えず、「急ぐからこそ、確実な方法を選ぶ」と押さえてみてください。急ぎたい理由も、選んだ方法も、両方が入ります。

由来に登場するのは、琵琶湖の舟と瀬田の橋

「回れ」と聞くと、どこを回るのか気になりませんか。このことわざの由来として紹介されるのが、琵琶湖の矢橋の舟と、瀬田の長橋を詠んだ歌です。

精選版日本国語大辞典の公開項目には、『雲玉和歌抄』に見られる、矢橋の舟と瀬田の長橋の歌が用例として掲載されています。

また、草津市コミュニティ事業団の「矢橋の道」は、舟で大津へ向かう近道より、東海道を歩くほうが確実に到着するという教えとして紹介しています。

舟が順調に進めば近くても、天候によって出られなければ待つことになる。そこで、陸の道を歩く選択が出てくるわけです。

地図で引いた線の短さと、実際に目的地へ着けるかは、同じ問題ではなかったんですね。

近いのは距離。選びたいのは、ちゃんと着く道。

この景色を頭に置くと、ことわざが単なる「慎重にしましょう」という標語から、二つの道を比べる言葉に変わります。舟を待つか、歩いて進むか。選択が見えると覚えやすくなりますよ。

ここから日常の作業に置き換えるなら、舟に当たるのは、うまくいけば速いけれど条件がそろっていない方法。回り道に当たるのは、準備や手順を踏んで進める方法、と考えられます。

ただ「昔はどんな日も舟より徒歩が速かった」とまで広げる必要はありません。由来の場面から読み取るのは、近さだけで決めず、確実さを見るという点です。

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学校や日常の例文は「何を省かないか」を入れる

例文を作るときは、急いでいる場面だけでなく、あえて取った行動を書いてみましょう。ここからの文は、意味をつかむためのオリジナル例文です。

勉強なら、分からないところへ一度戻る

「問題集を早く終わらせたいけれど、急がば回れで、間違えた問題の解き方を先に読み直した。」

この文では、全部を最初からやり直すのではなく、間違えた部分へ戻っています。どこでつまずいたかが分かれば、同じところで止まり続けるのを避けやすくなります。

一見、先へ進んでいないように見える時間にも、目的がある。そこが「急がば回れ」と合う部分です。

「勉強には時間がかかる。急がば回れだ」だけだと、何を選んだのかが少しぼんやりします。読み直す、例題を解く、質問するなど、行動を一つ入れると伝わります。

工作なら、貼る前に並べてみる

「作品を早く完成させたいが、急がば回れで、のりを付ける前に部品を並べて向きを確かめた。」

貼ってから左右が逆だと気づくより、先に置いて見る。手を止めた理由がはっきりした例です。

のりは待ってくれます。貼ってからの紙は、あまり待ってくれません。

こうした物の動きが入ると、ことわざの意味も場面として思い浮かびます。「慎重に作った」とまとめるより、何をしたかを見せてみましょう。

片付けなら、しまう前に行き先を分ける

「早く机を空けたいので、急がば回れで、書類を提出する物と保管する物に分けてからしまった。」

何でも箱に入れれば、机の上だけはすぐ空きます。でも、その後で提出する紙を探すことになるなら、先に分ける意味があります。

ここでは、部屋中を完璧に整理する話へ広げなくて大丈夫。いま扱っている書類を分けるという、小さな一手で例文が成立します。

ことわざを覚える練習にも、こうした身近な場面は使えます。新レインボー小学ことわざ・四字熟語辞典 改訂第2版を楽天市場で確認する場合も、説明と自分が考えた場面を照らし合わせる使い方ができます。

三つの例に共通するのは、ただ時間を延ばしたのではなく、やり直しや迷いにつながる部分を先に扱っていること。例文の中から、その行動に線を引いてみると違いが見えます。

仕事で使うなら、相手への一言より自分たちの手順に

職場で「急がば回れ」を使うなら、何のためにひと手間を入れるのかまで添えると、提案として伝えやすくなります。ことわざ一つで相手を落ち着かせようとしなくても大丈夫です。

たとえば、急いで案内を送る場面の説明用の文です。

「急がば回れで、送信前に開催日と添付資料を見直しましょう。案内の訂正を減らしたいので、そこだけ一緒に見てもらえますか。」

何をするのか、なぜするのか、どこまで頼むのかが見えます。「もっと慎重に」と言うより、相手も動きやすい提案になりますね。

一方、忙しい人へ「急がば回れって言うでしょう」とだけ伝えると、具体的に何を変えればよいのかが残ります。場合によっては、急いでいる事情を置き去りにされたようにも聞こえます。

ことわざを渡すなら、次にすることも一緒に。

目上の人や取引先への連絡なら、無理にことわざを入れず、目的と予定をそのまま述べるほうが自然な場面もあります。

「提出前に数字を照合し、本日十五時までにお送りします」という形なら、相手は作業と時刻を把握できます。急いでほしいという依頼に対して、ことわざで押し返す形にもなりません。

ここで示した時刻は文の作り方の例です。実際の連絡では、守れる予定を伝えましょう。

同僚と相談するなら「急がば回れで、まず一件だけ試してから残りを進めませんか」も使えます。大量の作業へ入る前に、見本を一つ作る提案です。

逆に、相手が終えた仕事を見て「だから急がば回れと言ったのに」と締めると、次の作業を助ける言葉にはなりにくいもの。振り返りなら「次は最初の一件を一緒に見よう」と、変えられる手順を話すほうが建設的です。

使い方を学び続けるための書籍は、新レインボー小学ことわざ・四字熟語辞典 改訂第2版を楽天市場で確認するから探せます。会話で使うときは、意味を知ることに加え、誰に何を頼みたいのかも考えてみてください。

類語との違いは、方法・焦り・用心のどこを見るか

似たことわざを並べると、全部「落ち着いて」と言っているように見えます。意味を押さえたうえで、どの部分を強調したいかで選ぶと整理できます。

「急いては事を仕損じる」は、焦って失敗することへの戒め

読み方は「せいてはことをしそんじる」。漢字ペディアでは、急ぎすぎて配慮が足りなくなり、失敗しやすくなるという意味を説明しています。

「急がば回れ」と重なる部分はありますが、例文作りでは、前者を確実な方法の選択、こちらを焦りによる失敗への戒め、と整理すると書き分けやすくなります。

たとえば説明用に、「急がば回れで、提出前に一度読み返そう」と「急いては事を仕損じるから、慌てて送らないようにしよう」を比べます。行動の提案を前に出すか、焦りへの注意を前に出すかが変わりますね。

この区別は、使い分けを考えるための整理です。どちらか一方しか使えないと、文を無理に仕分ける必要はありません。

「石橋を叩いて渡る」は、十分に用心して進むこと

集英社イミダスの辞典項目では、慎重に事を行う意味に加え、慎重すぎて判断が遅い人を指す使い方も示しています。

こちらは、必ずしも急いでいる場面でなくても使えます。念を入れて進む様子に焦点があります。

人を「石橋を叩いて渡るタイプ」と評するときは、丁寧さを認めたいのか、遅さをからかっているのかが曖昧になりがち。ほめたいなら「事前に細かく調べてくれて助かった」と、よかった行動を直接言う方法もあります。

「善は急げ」は、よいと思ったことを実行する方向へ

漢字ペディアの「善は急げ」は、よいと考えたことをためらわず実行するという意味です。

「回れ」と「急げ」。並べると、ことわざ同士で意見が割れたように見えます。

片方は進み方の話、もう片方は動き出す話、と見てみましょう。

たとえば、教わったことへのお礼を先延ばしにせず書き始める。そのうえで、送信前に相手の名前を読み直す。これは使い分けのための仮の場面ですが、早く着手することと丁寧に進めることは、一緒にできます。

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例文を書いて覚える練習と、新レインボー小学辞典の使いどころ

ここまで読めたら、短い文を一つ作ってみましょう。ことわざの学習を続ける本として、『新レインボー小学ことわざ・四字熟語辞典 改訂第2版(オールカラー)』も候補になります。

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出版社の案内では、ことわざ・四字熟語・慣用句・故事成語を合わせて約3900項目収録し、由来や語源、関連する表現を掲載すると説明しています。ISBNは9784053053923です。

すでに使っている辞典があれば、まずはそれを開いてみてください。ここから紹介する練習は、本書の問題を転載したものではなく、この記事で考えた方法です。

最初に、次の文の空欄へ言葉を入れます。

「早く__したいけれど、急がば回れで、先に__する。」

「早く工作を完成させたいけれど、急がば回れで、先に部品の向きをそろえる」なら、完成という目的と、そろえるという行動がつながります。

次に、「なぜ、それを先にするのか」を一文で添えましょう。さっきの工作なら「貼ってから向きを直すのが大変だから」と書けます。

理由を足せたら、丸暗記から一歩進んでいます。

ここで小さな問題です。説明用の二つの場面なら、どちらがこのことわざに合うでしょう。

Aは、早く手紙を書き終えたいので、先に伝えたいことを三つメモする場面。Bは、早く手紙を書き終えたいけれど、関係のない動画を見続ける場面です。

合うのはA。メモが文章を組み立てる助けになります。Bは時間が延びていても、手紙を書くための確実な方法を選んだことにはなりません。

正解の記号を当てるだけでなく、「メモをすると、何から書くか決められる」と説明できたら、その理由を大事にしてください。

子どもと試すなら、失敗した経験を探させるより、折り紙や手紙など好きな題材で架空の場面を作っても楽しめます。自分の失敗を発表する会にしなくても、言葉は学べますから。

また、書いた文がどうしてもしっくりこない場合は、ことわざを外して「先に向きを見てから貼る」と書いてみましょう。言いたい行動が決まったあとで、ことわざを戻すと関係をつかみやすくなります。

辞典の説明を長く写すより、自分で作った一文と理由を並べる。短くても、どんな場面で使うかを考える練習になります。

まとめ|急がば回れは、目的へ進むためのひと手間を選ぶ言葉

「急がば回れ」の意味は、急ぐ場面で、危うい近道より確実な方法を選ぶことです。ゆっくりすれば何でもよいという意味ではありません。

例文では「早く何をしたいのか」「先に何をするのか」「なぜそれが助けになるのか」をつなげると、場面が伝わります。

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学校なら、分からない例題へ戻る。工作なら、貼る前に部品を並べる。仕事なら、大量に進める前に一件を試す。どれも、目的と行動のつながりが見える使い方です。

「急いては事を仕損じる」は焦りへの戒め、「石橋を叩いて渡る」は用心深さ、「善は急げ」は実行へ移ること、と比べると、それぞれの焦点もつかめます。

もちろん、日常の会話を全部ことわざにする必要はありません。頼みたいことがあるなら、その作業を具体的に伝えるほうがぴったりのときもあります。

まずは一つ、「急いでいるけれど、これだけは先にしよう」と思える場面を書いてみてください。

回り道の理由が見つかると、「急いでいるのに、なぜ?」だった言葉が、目的へ進むための言葉として見えてきます。

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この記事を書いた人

喫茶ことばのアバター 喫茶ことば 編集担当

ことわざの意味や由来、使い方を、会話に取り入れやすい形で紹介しています。

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